TLCの発色剤

UVランプで観測

市販の分析用のTLCには、UVでの検出が容易になるように発色剤が加えられているために、UV吸収がある化合物の場合にはUVランプを当てるとその部分が暗くなって見える。市販のUVランプは254nmの波長の光を当てるものが多い。
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画像は、テックジャムから引用。

発色剤による観測


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 UVで検出できないものや、化合物によっては発色剤をつけて焼いた方がよく観測できるものがある。スポットの強さがだんだん変わることによって、反応を追跡することも可能である。ただし、一度つけてしまうと目に見えるようにはなるが、その化合物は破壊されるので別の試薬で分析するなどはできなくなる。

  • セリウム-モリブデン酸アンモニウム
モリブデン酸アンモニウム (25 g)、硫酸セリウム (5 g)、濃硫酸 (50 mL)、蒸留水 (450 mL)を混合する。
使用方法:一般的にどのような化合物でも検出しやすい。

  • 過マンガン酸カリウム
KMnO4 (3 g), K2CO3 (20 g), NaOH (250 mg)、蒸留水(450 mL)を混合する。
使用方法:アルケンなどの検出によく用いる。

  • ニンヒドリン
ニンヒドリン (0.9 g), 酢酸 (9 mL), n-ブタノール (300 mL)を混合する。
使用方法:アミン含有の化合物の検出によく用いる。

  • 2,4-ジニトロヒドラジン
2,4-ジニトロフェニルヒドラジン (24 g), エタノール (200 mL), 濃硫酸 (60 mL), 蒸留水 (80 mL)を混合する。
使用方法:アルデヒドやケトンの検出によく用いる。

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画像はアマゾンより
(アマゾンのレビューから引用)
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  • 最終更新:2013-06-16 00:30:22

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