化学シフトにに与える影響
溶媒などの影響を無視すれば、1H NMRの化学シフトは次の要素で決まる。
電荷分布
隣に電気陰性度の置換基があるほど、低磁場にシフトする。
例 電気陰性度の順番だとハロゲンの場合にはF>Cl>Br>Iだが、
化学シフトもF>Cl>Br>Iの順番に低磁場になっている。
CH3X | |
X=F | 4,27 |
X=Cl | 3.06 |
X=Br | 2.69 |
X=I | 2.15 |
異方性効果
化学結合には一般に磁気異方性がある。二重結合、三重結合、3員環、環状共役系はとくに強い磁気異方性を示す。
画像は、有機化学のためのスペクトル解析法の図を参考。
アセチレンの水素はC-H結合の電子的な状況を考えると二重結合よりも低磁場にくることが予想されるが、炭素炭素3重結合の磁気異方性効果は正の効果を引き起こし、2から3くらいに現れる。
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(アマゾンのレビューから引用)
実験をして、データをとって、解析して同定する・・・。
データの解釈ができなきゃ実験しても意味が無い。
MS,IR,NMR のデータ集と分光法などの解説本です。
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- 最終更新:2013-06-30 21:43:36